Keio University 文学部

Aesthetics and 
Science of Arts

美学美術史学専攻

 森鴎外(森林太郎)が三田山上で「審美学」の講義を始めたのは、明治25(1892)年10月のことです。この「審美学」とはaesthetics、つまり今日「美学」と訳される学問に他なりません。したがって、慶應義塾における美学は1世紀以上の歴史をもち、わが国の美学美術学教育の草分けだったのです。しかし、われわれは歴史の古さを誇るだけでなく、斬新な発想をもって新しい世代を育てることを目標としています。
 本専攻では、芸術を対象とするとはいっても、絵を描いたり、作曲したりする実技を学ぶのではありません。われわれは、芸術の理論や歴史、アート・マネジメントなどを学ぶことを通して、その本質を的確に認識し、芸術と社会のかかわり合いに貢献できる人材を育てることを目指しています。このため必修科目として、美学、東洋・西洋の美術史、西洋音楽史などの理論・歴史系科目、そしてアート・マネジメントなどの運営・経営系科目を設置しています。またほかにもさまざまな選択科目を設置しており、学生が幅広く正確な知識を身につけられるようにしています。
 大学で習得した知識を将来役立てるためには、まず基本的な知識と考え方をしっかりと身につけるのが最良の方法です。このため本専攻でも、古文や外国語の文献を読む科目を設置していますが、これは、文献を読み込むことが学問の基礎だからです。また本専攻では2年次に奈良・京都などの見学旅行をおこないますが、これもまた、芸術作品に直に接して感動を体験することが、芸術に取り組む上での基本だからです。
 2年次に基礎力を養成した後、3年からはゼミナール形式の「美学美術史学研究会」に所属します。4年生はこの研究会で、担当教員の指導を受けながら、卒業論文を書くことになります。進路に関してですが、卒業生は、アート関連の職種や、さまざまな一般の職種の企業に就職しています。一方、専門知識や学芸員資格を生かしたキャリアを考えるなら、大学院への進学が必要になるでしょう。