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大学院graduate

慶應義塾大学大学院文学研究科 英米文学専攻

  • EXAMINATION   MA THESES   PH.D. THESES

 英文学・米文学・英語学及びそれぞれの関係領域を研究対象とする英米文学専攻では、西脇順三郎・厨川文夫の伝統を継ぐ中世英文学・英語学や大橋吉之輔の衣鉢を継ぐアメリカ文学を中心に、伝統を踏まえながら、現代のもっとも新しい分野、例えば書物史や現代批評理論なども視野に入れて、学問的、国際的な貢献を目指しています。そのために、修士課程2年間、後期博士課程3年間で基本的なディシプリンを積み、その後3年の間に博士論文を提出できるように、きめ細かな指導を行ってきました。担当者は教授8名(英文学4名、米文学2名、英語学1名、言語学1名)で、他に言語文化研究所の専任所員や西洋古典学分野の専任者も授業を担当しています。日本英文学会や関連学会での研究発表、レフェリー制度のある学術雑誌への寄稿、共同研究にもとづく共著の執筆、外国への留学とそこでの学位取得に関するガイダンスの機会も多くあります。毎年増加している博士号請求論文のレベルを高く維持するために、著名な外国人研究者を審査員に招くこともしばしばあります。

 その結果、審査を通過した博士号請求論文はぞくぞくと公刊されていますし、慶應義塾での修士論文がオクスフォードで出版されたり、イギリス書誌学会の雑誌に冒頭論文として採用されたケースもあります。また博士課程在学中に非常勤講師として教歴を身に付けさせるようにもしています。ほとんどの場合、学位取得後は大学の常勤教員として就職します。

 カリキュラムに盛られた科目は数多く、すべて選択科目として、院生の研究領域に合わせて指導教授と相談しながら履修するシステムが確立しています。専任教員で不十分な場合は、学界の有力な学者を講師として迎えています。

 現在学内で進んでいる大学院生を交えた研究プロジェクトには、慶應義塾図書館所蔵のインキュナビュラをデータベース化するプロジェクト、ハーマン・メルヴィルの『白鯨』を図書館所蔵の初版から徹底再検証する共同研究プロジェクトなどがあります。

 

大学院在籍者の各種学会賞受賞について

以下の方々がそれぞれの所属学会で受賞の栄誉に輝きました。ここに記して顕彰いたします。(学年は受賞時のもの)

2018年 小泉 由美子(博士課程5年) 第5回斎藤眞賞(アメリカ学会年間最優秀論文賞)
  対象論文「愛国の響き ティモシー・ドワイトの詩『グリーンフィールド・ヒル』(1794)
       第四部「ピークォッド族の壊滅」を読む」(『アメリカ研究』51号、2017年)

2017年 堀内 ふみ野(博士課程3年) 第17回社会言語科学会(JASS39)研究大会発表賞
  [共同発表者:第十早織, 浜田啓志, 中山俊秀]
  「会話に見る「また」の用法 コミュニケーションの特性に応じた構文の発達」

2016年 田ノ口 正悟(博士課程3年) 第7回日本アメリカ文学会新人賞
   "A Dead Author to Be Resurrected: The Ambiguity of American Democracy
    in Herman Melville's Pierre"
   The Journal of the American Literature Society of Japan 15 (March 2017)掲載

2016年 堀内 ふみ野(博士課程3年) 日本認知言語学会奨励賞
   「響鳴からみる子供の前置詞の使用 CHILDES を用いた観察から」

2016年 趙 泰昊(PD) 日本中世英語英文学会学会発表奨励賞
  「改宗の不在と他者の受容 中英語ロマンスFloris and Blancheflourを中心に」

2016年 新居 達也(博士課程1年) 日本中世英語英文学会学会発表奨励賞
  「誤読」される政治的身体? John LydgateのThe Siege of Thebesにおける雄弁術の暴力性と解釈不可能性」

2015年 杉山 ゆき(博士課程1年) 日本中世英語英文学会学会発表奨励賞
  「『弁護士の話』の語りにおけるローマとイングランド」

 

博士の学位申請および論文審査について

 英米文学専攻における博士の学位授与にむけて、その要件やプロセスを規定した「博士の学位申請および論文審査に関する手引」の第5次改訂版(2016年度)を公開しました。当専攻を通じて文学研究科に博士学位申請を行うつもりの方は、ダウンロードのうえ全編を熟読してください。

慶應義塾大学文学部
英米文学専攻

〒108-8345
東京都港区三田2-15-45