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社会学専攻
社会学専攻
家族社会学、家族史、歴史人口学
工業化以前日本の一般庶民の家族の実態を解明することが私の研究テーマです。研究対象は、江戸時代の農民です。研究時期を江戸時代に限定する理由は、工業化、都市化以前の、一般民衆の家族生活を知ることが出来る、しかも定量的分析が可能な最初の史料(宗門改帳)がこの時代に存在するからです。宗門改帳は、1960年代から歴史人口学の史料として利用されてきましたが、この史料を用いて中下層の農民にまで研究対象を広げた「過去の家族」の実態を解明したいと考えています。
社会学専攻
生の社会学、ライフストーリー研究、記憶と継承の社会学
ライフストーリー研究を軸に「生(life)の社会学」を基本的なテーマとして調査研究しています。受苦(パトス)的経験や出会いと対話から生成されていく実存的生に関を抱き、そこから逆照射される現代社会のありよう・生き方について考えてきました。近年は、原爆体験に非被爆者(非体験者)がいかに「自分ごと」として関わっていけるのか・継承していけるのかをめぐる実践等を追いかけながら、そこにあるコミュニケーションの可能性と生の連続性、記憶の継承と社会的連帯の可能性について考えています。
社会学専攻
医療社会学、社会調査法、家族社会学
私はこれまで高齢者介護、特に認知症患者の方への介護を中心に、研究を進めてきました。認知症患者ご本人、そのご家族、介護・医療専門職の方々との間の相互行為の展開を、社会学的な観点から分析しています。
社会学専攻
社会心理学、環境行動論、リスクコミュニケーション,ゲーミング
人々の環境行動の普及について説得的コミュニケーションや合意形成に関する社会心理学的研究を行っています。環境問題は健康や経済といったリスクともかかわり、個人的利益と社会的利益との葛藤の解消も必要です。そのためのリスクコミュニケーションにかかわる「説得納得ゲーム」や「ステークホルダーズ」といったゲーミング・シミュレーションを開発し、問題構造の探索・分析や問題解決につなげる学習方法の提案を行っています。
社会学専攻
文化社会学、都市社会学、歴史社会学
都市文化現象(思想、表象、技術を含む広義の文化現象)にあらわれる近代性(モダニティ)の諸相を社会学的に考察する、というのが主な研究テーマです。現在はとくに照明・交通・建築など、都市の社会生活を支える基盤的テクノロジーが、都市をめぐる知覚・想像・経験様式の変容と結び合いつつ、独特の厚みをもつ社会性を獲得してゆく歴史的プロセスに関心をもっています。
社会学専攻
社会学理論、社会学史、社会科学の哲学、知識社会学、文化社会学、世界社会論
私の現在進行中の研究プロジェクトは以下の通りです。①ポスト・ポイエティック・パラダイムの研究:プラトン、アリストテレス以来の西洋思想の三つの軸は、制作(ポイエーシス)に定位した行為理解、制作物としての存在者理解、質的断絶のない、流れるものとしての時間(過去・現在・未来)理解です。社会学的思考も、その成立期にこの伝統 を受け継いでおり、例えば多くの行為理論で、行為の意味は制作物の意味をモデルに考えられています。ポスト・ポイエティック・パラダイムの研究はこの伝統的思考様式の相対化を目指します。②赦しと和解の社会学、③世界社会における民主制と権威主義の問題