研究会開催のお知らせ
 
 慶應義塾大学東アジア研究所プロジェクト「東アジアにおける宗教文化の再構築」
第5回研究会を下記の通り開催致しますので、万障お繰り合わせの上、ご参加下さ
い。
 
 T.午前の部
 
日時:2006年11月11日(土) 午前10時30分〜
場所:慶應義塾大学(三田)大学院校舎1階・311番教室
http://www.keio.ac.jp/access.html
 
題名:「近代韓国巫俗の変容」(韓国語・通訳付き)
 
発表者:李龍範(イ・ヨンボム) (ソウル大学講師)
 
要旨 近代韓国巫俗の変容を韓国の社会文化の変容の脈絡のなかでみることで, 韓国
巫俗の変容の内容と性格を把握し、それとともに近代韓国の宗教文化変容の一端をも
把握しようと考えている。具体的には巫俗の宗教専門家である。巫堂および巫堂に
よって執行される儀礼、また巫俗の神格、巫俗の社 会文化的基盤などを中心に考察
するつもりである。
 
略歴  1960年生まれの宗教学者です。2001年に、ソウル大学大学院宗教学科で学位
を取得しました(学位論文「韓国巫俗の神観についての考察」)。現在は、ソウル大学
大宗教学科や仁荷大学史學科で講師をつとめています。また社團法人韓國宗ヘ文化研
究所の研究員、韓國巫俗學會の總務理事も担当しています。
 専門としている領域は伝統宗教の変容の問題で、最近の関連論文には次のものがあり
ます。「近代の韓国巫俗」『韓国巫俗学』11、韓国巫俗学会、2006年。「智異山聖母
信仰に対する小考−民間信仰を中心に」『宗教と歴史: 尹イフム教授定年退職記念論
文集』ソウル大学宗教問題研究所、2006年。「民俗信仰と科学」『比較民俗学』28
比較民俗学会、2005年。「近代化過程における巫俗と共同体文化」『口碑文学研
究』21、韓国口碑文学会、2005年など。著書には『宗教再読』(共著)、青年社、1999
年、『宗教の世界』(共著)、ブンド出版社,2003年があります。
 
 T.午後の部
 
日時:2006年11月11日(土) 午後1時〜6時
場所:慶應義塾大学(三田)大学院校舎1階・311番教室
http://www.keio.ac.jp/access.html
 
 
国際シンポジウム「東アジアにおける民間道教の現在」
 
報告1:「福建省の民間道教−閭山教の歴史と現況」(中国語・通訳付き)
発表者:葉 明生(イェ・ミンシャン)(福建省藝術研究所研究員・理論研究室主任)
 
紹介 中国・福建省寿寧県生まれ。中国藝術研究院戯曲理論研究班、福建省寿寧県文
化局を経て現職。著書に『福建民間儀式与戯劇』(主編)、『福建戯曲業行神信仰研
究』(主編)、『福建民間傀儡戯』(主編)、『福建傀儡戯史論』[上・下](中国戯
劇出版社)など。
 
要旨 福建省では、閭山教と呼ばれる民間道教の教派が形成され、陳靖姑信仰を中核
に持つ夫人教とも融合して、独自の信仰や儀礼が展開した。道教と巫俗が融合した民間
信仰の実態を歴史的状況を踏まえて検討する。
 
 
報告2:「道教儀礼としての?と民衆の祭りとしての?─台湾南部の事例から」
 
発表者:浅野春二(國學院大學文学部助教授)
 
紹介 東京都生まれ。國學院大學大学院文学研究科博士後期課程中退。國學院大學滝
川短期大学助教授を経て現職。著書に『飛翔天界―道士の技法』(春秋社)、『台湾
における道教儀礼の研究』(笠間書院)ほか。
 
要旨 台湾では毎年各地で大規模な「建?祭典」が催されている。この「建?祭典」で
は道教儀礼による?儀が道士によって行われるが、道士のかかわらない様々な行事や
儀礼も並行して行われている。「建?祭典」には、道教儀礼としての面と地域の民衆
たちの祭りとしての面とが存在するのである。今回の発表では、台湾南部の「建?
典」の例によりながら、儀礼構成から道教儀礼としての?と民衆の祭りとしての?を分
析し、「建?祭典」が民衆たちの祈求する「平安」をいかにしてもたらすのか、その
仕組みを考察したい。 
 
報告3:「道教と華人社会―辟邪呪物信仰と盂蘭盆関連行事を中心に―」
発表者:鄭 正浩(ノートルダム清心女子大学文学部教授)
 
紹介 台湾・雲林県斗六市生まれ。国立成功大学中国文学系卒業後来日。1975年東京
大学人文科学研究科博士課程修了。岡山大学教員を経て現職。著書に『台湾語基本単
2000』(語研)、『50音引き基礎中国語辞典』(共著、講談社)、『中国人と道
教』(共著、汲古書院)ほか。
 
要旨 道教的辟邪呪物について、これまで台湾・バンコク・シンガポール・マレーシ
ア各地の調査をしてきたが、中国本土を除き、これらの華人居住地には、いまでも古
い辟邪呪物が数多く見られる。地域的特徴をもつ神信仰とともに、人々の精神的支え
になっている。「辟邪」「祈福」という観念は、これらの辟邪呪物に止まらず、様々
な宗教的行事からも見ることができる。ここでは、台湾基隆中元祭における道教的儀
礼を中心に、シンガポール「逢甲大普度」を参考にしながら、「辟邪」という思想と
行動は、華人社会にとってどのような意義をもっているかを考えてみたい。
 
問い合わせ
慶應義塾大学文学部:鈴木正崇
TEL 0354271138 FAX 0354271578

研究会開催のお知らせ


 慶應義塾大学東アジア研究所プロジェクト「東アジアにおける宗教文化の再構築」の第4回研究会を下記の通り開催致しますので、万障お繰り合わせの上、ご参加下さい。

日時:2006年10月14日(土) 午後1時30分
場所:慶應義塾大学(三田)第1校舎3階132番教室 http://www.keio.ac.jp/access.html

発表@「高橋亨の朝鮮人観・朝鮮宗教観京城帝国大学の知識社会学を目指して

発表者:川瀬 貴也(京都府立大学文学部助教授)

 植民地期朝鮮において、当時の日本人学者はどのような「朝鮮人観」「朝鮮宗教観」を持っていたのだろうか。本発表では、当時京城帝国大学教授であった高橋亨(18781967)の朝鮮人観・朝鮮宗教観を中心に見ていく。彼は『李朝仏教』(1929)という大著を執筆したり、朝鮮人についてその特質を本質主義的に述べた『朝鮮人』(1920)という小冊子などを執筆しており、当時の「学識者」の知のあり方を検証するには適切な対象と思われる。
 本発表は、高橋のみならず、朝鮮を対象とした学知が京城帝国大学でどのように編成されていき、どのような影響を社会に与えたかを考える知識社会学的研究の第一歩としたい。

 

発表A「中国・粤東地域における無縁の死者祭祀の諸相聖人公媽信仰から善堂まで」

発表者:志賀 市子(茨城キリスト教大学文学部助教授)

 発表者は、これまで中国広東省東部の海陸豊地域において、「聖人公媽」(または「百姓公媽」)と呼ばれる無祀枯骨信仰に関する調査を行ってきた。本発表では、この「聖人公媽」祭祀を中心として、海陸豊から潮汕地域一帯における無縁の死者祭祀(無祀枯骨、水死体の埋葬、善堂の「修孤骨」の活動など)の諸相を明らかにするとともに、それらの事例を通して、鬼の性格についての再考を試みる。

問い合わせ
慶應義塾大学文学部:鈴木正崇
TEL
 03―5427―1138 FAX 03―5427―1578
 


研究会開催のお知らせ


 慶應義塾大学東アジア研究所プロジェクト「東アジアにおける宗教文化の再構築」
の第3回研究会を下記の通り開催致しますので、万障お繰り合わせの上、ご参加下さ
い。

日時:2006年7月15日(土) 午後1時30分〜
場所:慶應義塾大学(三田)第1校舎3階132番教室
http://www.keio.ac.jp/access.html

発表@

発表者:上水流久彦(県立広島大学地域連携センター助手)

題 名:『台湾漢人の死の儀礼の変遷(1890年〜1980年)−葬儀案内文を資料に』

発表A
発表者:何彬(首都大学東京教授)

題 名:『福建省の民間信仰の復興と寺院』

問い合わせ
慶應義塾大学文学部:鈴木正崇
TEL 03―5427―1138 FAX 03―5427―1578


 慶應義塾大学東アジア研究所プロジェクト「東アジアにおける宗教文化の再構築」の 第2回研究会を下記の通り開催致しますので、万障お繰り合わせの上、ご参加下さい。

日時:2006年6月17日(土) 午後1時30分〜 場所:慶應義塾大学(三田)大学院校舎8階・東アジア研究所第一共同研究室 http://www.keio.ac.jp/access.html

 発表@ 発表者: 芹澤知弘(奈良大学文学部助教授) 題 名: 『ベトナム華人カトリック教会に見る民族文化の再構築』

 発表A 発表者:金美連(日本大学国際関係学部非常勤講師) 題 名:『キリスト教と伝統文化の相克―韓国・安佐島における葬祭の事例から―』

問い合わせ 慶應義塾大学文学部:鈴木正崇 TEL 03―5427―1138 FAX 03―5427―1578

研究会開催のお知らせ

 慶應義塾大学東アジア研究所プロジェクト「東アジアにおける宗教文化の再構築」の 第1回研究会を下記の通り開催致しますので、万障お繰り合わせの上、ご参加下さ い。

日時:2006年5月13日(土) 午後1時30分〜

場所:慶應義塾大学(三田)大学院校舎8階・東アジア研究所第一共同研究室 http://www.keio.ac.jp/access.html

 発表
 @ 発表者:野村伸一(慶應義塾大学文学部教授)
 題 名:『四平戯―福建省政和県張姓宗族と祭祀芸能―』

 発表
 A 発表者:水口拓寿(日本学術振興会特別研究員-PD[首都大学東京])
 題 名:『袁世凱の礼楽と蒋介石の礼楽―1914年と1968年の孔子廟改制に注目して ―』

問い合わせ
慶應義塾大学文学部:鈴木正崇
 TEL 03‐5427‐1138 FAX 03‐5427-1578