日時:2015年1月17日(土)11:15‐17:00
場所:慶應義塾大学三田キャンパス 図書館展示室/東館6F G-SEC Lab
主催:慶應義塾大学文学部民族学考古学研究室
共催:文化人類学会関東地区研究懇談会
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慶應義塾大学では、2015年1月9日(金)~2月7日(土)に、メラネシア資料展『語り出す南洋の造形:慶應大所蔵・小嶺磯吉コレクション』を開催します。そのギャラリーに入ると、圧倒的な存在感を放つ「珍奇」なモノたちが出迎えてくれます。先ずはその姿形にじっくり向き合ってみて下さい。皆さまには、どんな心象が芽生えるでしょうか。
もちろん、すべてのモノには由来があります。それを辿ってゆくと、植民地的状況のなかで奇しくも出会った人びとが交差し「声が響き合う」なかで、それらが生み出されてきたことに気付きます。小嶺磯吉氏もまた、声を響かせた一人でした。西欧の博物館や美術館に運ばれてからは、訪れた人びとの心を激しく揺さぶり、エミール・ノルデといった若き芸術家たちのあいだに新たな「対話を導き出し」ました。その経験が既存の枠組みからの逸脱を促し、モダン・アートの流れへと繋がったことも事実です。
モノが今ここにあることを理解するためには、蒐集をめぐる植民地的状況や、西欧アート世界に生起したプリミティビズムの歴史を十分に踏まえる必要があります。しかし、その上で、モノの由来という柵(しがらみ)を乗り越え、「新しい何かを発想する力が私たちにはあるだろうか」、そう問うてもみたいのです。このシンポジウムでは、今ここにあるモノたちから「人類学が想像する」ことを若き研究者の皆さんに自由に語ってもらいます。皆さまにとっても、ギャラリーで浮かんだ心象を振り返りながら、新たな想像をめぐらせる出発点となれば幸いです。
企画展と合わせ、公開シンポジウムへのご来場を心よりお待ちしております。
※11:15に遅れていらっしゃる方は、「チラシ」を打ち出してご持参いただくと、スムーズに入館できます。
※シンポジウムの事前申し込みは不要ですが、ギャラリーガイドは一度に10名程度しか入れません。 お早目にお越しください。
<シンポジウム企画員会> 山口徹(慶應大) 棚橋訓(お茶の水女子大) 深山直子(東経大) 下田健太郎(慶應大)