慶應義塾大学文学部は、「文」に関するすべての領域を対象にした研究教育機関です。そのカバーする研究領域は幅広く、従来の“文学”のイメージをはるかに超え、学問・芸術・科学を包含する「知」そのものです。各国語を駆使した文学系から、哲学系、史学系、図書館・情報学系、人間関係学系、さらに自然科学までも含まれます。
独立した多彩な専攻と、それらを横断して学べる学習システム。全ては、“言葉=Letter”を媒介として知の集合体へと結実していきます。これこそが他に類をみない慶應義塾大学文学部の特徴と言えます。
大学部発足と同時に文学・理財・法律の三科が置かれる
大学令にもとづく大学となり文学部・経済学部・法学部・医学部を設置
図書館学科を開設。文学研究科(哲学、史学、国文学、英文学、仏文学の5専攻の修士課程)、社会学研究科(社会学)を開設
民族学考古学専攻を開設
人間科学専攻を開設
文学部開設100年
5学科を人文社会学科に統合
文学部創設125年
文学部は1890年に大学部創設と同時にスタートしました。まさに私学最古の文学部といえる歴史を誇ります。森鴎外が開学当初に審美学を担当しているなど、文学だけでなくリベラル・アーツを網羅していました。その後も、永井荷風、西脇順三郎、遠藤周作、折口信夫、井筒俊彦など、数多くの独自の世界を築き上げた著名な詩人、文学者、民俗学者、哲学者が学生として、教員として文学部を作り上げてきました。
文学部の教育・研究には、創始者福澤諭吉の「半学半教」の精神を受け継ぎ、教員と学生がお互いに切磋琢磨し高め合う精神が今でも息づいています。文学部はこの125有余年の歴史の中から、学術・文化的側面だけでなく広く社会、経済分野に至るまで、数多くの優秀な卒業生を輩出してきました。