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東洋史学専攻
東洋史学専攻
東アジア近現代史、食の文化交流史、中国都市史
上海をおもなフィールドとして、新中間層と大衆消費・大衆動員の出現をテーマに、近代都市の社会変動を研究しました。近年は食の文化交流をテーマとして、20世紀以降のナショナリズムが中国料理をどのように変えたのか、帝国主義・植民地主義が東アジアの食文化にどのような影響を及ぼしているのかを明らかにしようとしています。各都市の雑誌・新聞や行政・企業文書を精査・照合し、さらにインタビュー調査を補充して、できるだけ多くの具体例を検証するように心がけています。
東洋史学専攻
近現代中東社会史、アラブ近現代史
これまで、現代の中東社会が抱える諸問題が生起した近代のアラブ地域(特にエジプト)を対象に、中東社会への導入にさいし西欧の学知や制度がいかなる変容を遂げたのか、また中東社会がそれによりいかなる影響を受けたのかを追究してきました。現在は、同じくエジプトを手始めに、近代中東の地方社会における植民地主義的開発が当該社会に与えた影響と、国家や社会がとった対応に関する研究に着手しています。
東洋史学専攻
明清社会史、中国ジェンダー史
私は、明末~清末の社会における庶民女性の生活について研究しています。庶民女性が自分自身で書き残した記録がないため、裁判史料や公文書に示された庶民女性にかかわる社会通念や倫理規範について検討しています。近年は、清末の新聞において、裁判関連の事柄がどのように報道されたかについても興味を持っています。
東洋史学専攻
中東社会史、アラブ都市史、地中海交流史
エジプト、シリア、アラビア半島を視野の中心に据え、アラブ地域の中近世史を研究してきました。現在は、オスマン帝国期とフランス占領期のエジプトにおける都市や村落の政治・社会・経済・文化の多角的な解明をめざして、地方都市マハッラ・クブラーのイスラーム法廷記録を読み解いています。また、近世カイロの無名の計量人が記した歴史書の研究も進めています。
東洋史学専攻
オスマン帝国史、中東都市社会史
オスマン帝国期を中心とする前近代の中東諸都市において、人々がどのように生活していたかという問題に関心があります。現在は、都市民の多数を占める商人や職人に着目し、オスマン帝国期のイスタンブルを中心に商工民や同職組合について研究をしています。商工民の生活や同職組合の運営の実態を解明するため、主に未刊行史料であるイスラーム法廷記録から関連する事例を抽出し、それらの解読と分析を進めています。また、同様の問題関心から、当時の娯楽や消費文化、慈善・救貧活動・相互扶助などに関する研究にも取り組んでいます。