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独文学専攻
独文学専攻
中世ドイツ文学、キリスト教女性神秘思想
中世のドイツ語圏の文学を扱っています。特に女性神秘思想に関心があり、敬虔な女性たちのテクストに現れる経験と行為の構造を、哲学者であり社会学者でもあるアルフレッド・シュッツの現象学を用いて研究しています。
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現代ドイツ文学・思想,メディア理論
ドイツ語圏の文学と思想を,メディア史の観点から考察しています。メディアは,文学や思想をそもそも可能にしている歴史的アプリオリです。印刷術からアナログメディアをへてデジタルメディアにいたる歴史は,時間と空間のあり方や記憶のあり方を根底から変容させました。そこから言語表現や思考がどのように影響を受けたのかを観察し,記述しようと試みています。
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近現代ドイツ文学、文化史、スポーツ史、ポピュラー音楽、怪獣映画
ゲーテが、20世紀の思想家たちに与えた影響の研究を出発点に、「言語」、「形」、「色」、「音」、「時間」、「身体」、「自然」といった諸概念の関り合いについて考察しています。それと関連して、アーカイヴ学、ポピュラー文化・音楽論、怪獣映画論、サッカーやボクシング等の近代スポーツとドイツ独自のトゥルネンをめぐる文化史も研究しています。
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歴史語用論、ドイツ語史
ことばの使い方から当時の社会や人間関係を読み解くような言語史研究に魅力を感じて、研究者になりました。例えば私はいま、モーツァルトの手紙やベートーヴェンの筆談帳を研究して、今から200年ほど前に書かれた言語データから当時の社会や書き手たちの人間関係を再構成するという研究をしています。
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ドイツ言語学,言語理論
ドイツ語を中心とした言語研究を行っています。
自然言語は,「数十の音を組み合わせて無限のものを表象するしくみ」として,驚異的な「普遍性」というべきものを備えています。この普遍性には,構造的なもの(人間が種として与えられているもの)という側面を持つ一方で,他方で機能的(それが何のために備わっているのか)に決定されているという特徴を持っているわけですが,私は,特に後者の機能面を中心に,ドイツ語や日本語,その他の言語を比較,対照することを通して解明することを目指しています。
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近代ドイツ文学
ドイツの哲学者ユルゲン・ハーバーマスに代表される「公共圏」論に、文学研究の立場からアプローチを試みています。これまでは、フランス革命後の混乱の時代を生きたプロイセン人作家ハインリヒ・フォン・クライストを中心に、1800年頃のドイツ語圏の文化と政治をおもな考察対象としてきました。最近は「長い19世紀」の真ん中へと徐々に軸足を移しながら、文学やジャーナリズムを介して成立する広範な言論空間が社会のなかで担いうる公共的な役割について、歴史的な視野で考えています。目下、関心を持って取り組んでいるテーマは「嘘とフィクション」をめぐる問題圏です。
独文学専攻
映画、メディア学
目下のところ、小津安二郎の映画を手がかりに、日本映画と西洋映画の美学上の影響関係を研究しています。そのほかの研究領域としては、映画における時間表現、とりわけ低速度撮影と高速度撮影による表現可能性の問題があります。私の研究の理論的な基礎は、フッサールの現象学、ヴァルター・ベンヤミンの理論、そして比較美学です。
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近現代ドイツ文学・文化学
文学研究(Literaturwissenschaft)と文化研究(Kulturwissenschaft)とは密接に関連して発展してきています。私はこの立場を踏まえて、カルチュラル・スタディーズやブルデューの社会理論を援用し、近現代のドイツ文学を、文化や社会やメディアとの関係を重視しながら考察しています。転換点としての1945・1989年にも興味があります。