倫理学専攻
倫理学史、形而上学、現代倫理学
I am interested in topics situated at the intersection of metaphysics and ethics, mainly, but not exclusively in Kant. These topics include the multifaceted debate on free will and determinism, the question of objectivity and realism in ethics, Kant’s transcendental idealism and his approach to moral philosophy, as well as the conception of natural practical law in Aquinas and Scotus. Currently, I am working on a monograph on the relevance of Luis de Molina's thought for Kant’s theoretical and practical philosophy. Molina is a 16th century Scholastic philosopher and theologian, and in my opinion, Kant's revolutionary ideas about free will are to a large extent inspired by this remarkable predecessor of his.
英米文学専攻
アメリカ文学、ジェンダー研究
アメリカ文学、とくに19世紀の女性作家による作品、また性差やセクシュアリティをテーマとした作品を中心に研究しています。また、アメリカ文化が明治以降の日本の少女文化にどのような影響を与えていたのかについても興味をもっています。
仏文学専攻
近代フランス文学(マルセル・プルースト)
主にはマルセル・プルーストを研究テーマとしています。他方で、プルーストと、周辺の作家たち(ブールジェやジッドなど)との比較研究を通して、当時の文学者たちにとって“読まれること”とは何を意味し、読者とはいかなる存在であったのかという問題について考察しています。
英米文学専攻
歴史学 アメリカ研究 子どもの歴史 リーガル・ヒストリー 法と人文学
主にアメリカ合衆国をフィールドに、「子どもであること(Childhood)」の歴史的変遷に関する研究をおこなっています。19世紀末から1920年代にアメリカ合衆国に渡った新移民の子どもたちのケースを読み解き、子どもの越境をめぐる法制度がどのように形成されたのかを明らかにしてきました。
心理学専攻
発達心理学
乳幼児の発達、精神保健の研究に関心を持っています。また、ゲーム・ギャンブルの心理研究にも関わっています。
国文学専攻
日本語文字・表記史、デジタル人文学
文字・表記体系の変遷について興味を持ち、とくに近代以降の変化に着目しています。デジタル技術の研究活用についても関心を持っており、それにまつわる研究もしています。
自然科学部門
触媒化学,多孔体材料
ゼオライトなどの無機多孔体材料は固体触媒や吸着剤として広く用いられています。多孔体材料の形状や構造をナノレベルで制御することにより,新たな機能が生まれます。球状中空構造や鈴型構造などの新規な形状や構造を有する多孔体を開発し,高性能固体触媒や吸着剤,さらには薬物徐放用容器,ミクロ反応器などの新しい利用法の開発を行っています。
国文学専攻
中世文学、和歌文学
院政期から戦国期までの和歌、儀礼・有職故実の研究を含んだ古典学に関心があります。とくに作品成立の場と背景をできるだけ正確に再現するよう努めています。
社会学専攻
生の社会学、ライフストーリー研究、記憶と継承の社会学
ライフストーリー研究を軸に「生(life)の社会学」を基本的なテーマとして調査研究しています。受苦(パトス)的経験や出会いと対話から生成されていく実存的生に関を抱き、そこから逆照射される現代社会のありよう・生き方について考えてきました。近年は、原爆体験に非被爆者(非体験者)がいかに「自分ごと」として関わっていけるのか・継承していけるのかをめぐる実践等を追いかけながら、そこにあるコミュニケーションの可能性と生の連続性、記憶の継承と社会的連帯の可能性について考えています。
国文学専攻
近代日本文学
近現代文学における、ジェンダー・セクシュアリティ言説を中心に研究しています。女性作家だけでなく、投稿者・読者の問題、教養言説、演劇などの周辺メディアも扱っています。
人間科学専攻
理論社会学、数理社会学、計量社会学
制度・規範・社会変動等のマクロな社会現象を合理的選択理論・ゲーム理論等を手がかりとして個人行為から説明していくことをめざしています。また社会階層・再分配・正義論等を含めた社会的公正についての理論的・実証的研究にも興味をもっています。
自然科学部門
天然物化学
化学的手法を使って、蛋白質などの生体内分子の機能や働きを解析しています。ホタルの発光メカニズムの解明や、医薬品の創薬研究に取り組んでいます。
哲学専攻
行為論、現代形而上学
行為とは何か、合理性とは何か、心とは何か、言語とは何かといった問題や、伝統的な形而上学の諸問題に、いわゆる分析哲学の手法を使って取り組んでいます。と同時に、それらの異なる問題圏を結びつけるルートを探っています。また最近では、価値や人生といった問題にも関心をもっています。
仏文学専攻
おとぎ話論、17世紀フランス文学・演劇
17世紀フランス演劇シーン及びに演劇機構の研究から出発してフランス旧政体下での表象芸術の社会的意味を問うことにたずさわってきました。又、現代社会の広義の演劇、集団表象も興味の対象です。近年はそれに加えて民間伝承、おとぎ話論にも手をそめています。おとぎ話的モチーフが文学や映画・舞台、ゲームなどにとどまらず、現代社会の様々なメディアを通してどんなふうに展開しているかも重要な研究テーマと考えています。
独文学専攻
中世ドイツ文学、キリスト教女性神秘思想
中世のドイツ語圏の文学を扱っています。特に女性神秘思想に関心があり、敬虔な女性たちのテクストに現れる経験と行為の構造を、哲学者であり社会学者でもあるアルフレッド・シュッツの現象学を用いて研究しています。
東洋史学専攻
近現代中東社会史、アラブ近現代史
これまで、現代の中東社会が抱える諸問題が生起した近代のアラブ地域(特にエジプト)を対象に、中東社会への導入にさいし西欧の学知や制度がいかなる変容を遂げたのか、また中東社会がそれによりいかなる影響を受けたのかを追究してきました。現在は、同じくエジプトを手始めに、近代中東の地方社会における植民地主義的開発が当該社会に与えた影響と、国家や社会がとった対応に関する研究に着手しています。
英米文学専攻
アメリカ文学、カナダ文学
アメリカ文学とカナダ文学の相互交渉や、アメリカ・カナダ・日本の太平洋横断的文化交流について研究しています。また、カッパの表象文化史にも関心があります。
美学美術史学専攻
西洋美術史
美術史専攻ながら、主な研究分野は16・17世紀イタリア建築史です。また版画や彫刻も研究テーマとして取上げてきました。近年の関心は、ガリレオの事例に代表される、17世紀当時の科学と美術・建築との相関性です。
諸言語部門
スペイン語圏の文学・文化、バスク語文学
スペイン北部とフランス南西部にまたがるバスクと呼ばれる地域の固有語、バスク語で書かれた文学を研究、翻訳しています。バスク語は、スペイン語やフランス語に対して少数言語の地位にあり、かつては消滅も危惧されていましたが、20世紀後半から急速な復興を遂げ、それとともにバスク語による現代文学が大きく発展しました。そのバスク語文学の発展のプロセスを、ベルナルド・アチャガを中心とした現代作家たちの研究を通じて明らかにしようとしています。その関係で、バスクのような複数言語地域や少数言語の文学におけるバイリンガリズム、翻訳(特に自己翻訳)、世界文学といったテーマにも関心を持っています。
教育学専攻
比較教育学、国際教育開発論
アジアやアフリカのグローバルサウスの教育に関心を持ち、研究や実践をしています。特にインクルーシブ教育や非認知能力の育成等、従来の学力試験では測れないテーマを中心に取り組んでいます。また、「研究」だけでなく、JICAの国際教育協力プロジェクトなど「実務」にも専門家として携わり、相乗効果を図りながら、双方を同時並行で進めています。
独文学専攻
現代ドイツ文学・思想,メディア理論
ドイツ語圏の文学と思想を,メディア史の観点から考察しています。メディアは,文学や思想をそもそも可能にしている歴史的アプリオリです。印刷術からアナログメディアをへてデジタルメディアにいたる歴史は,時間と空間のあり方や記憶のあり方を根底から変容させました。そこから言語表現や思考がどのように影響を受けたのかを観察し,記述しようと試みています。
教育学専攻
パーソナリティ心理学,教育心理学
人間の行動,発達,進化に関わる幅広いテーマに関心を持っています。具体的には,パーソナリティや社会的関係性(親子関係や恋愛関係など)における個人差の起源とその発達,生涯発達過程におけるパーソナリティや知能などの個人差変数のアウトカム,環境感受性の個人差と進化,などを量的な研究手法を通じて明らかにしようとしています。