世界の21か国で公用語とされ、約5億人の母語話者を持つスペイン語。ヨーロッパ南端のスペインから、北中南米・カリブ海地域、アフリカへと広がるスペイン語圏は、長い歴史のなかで、多様性に富んだ文化を育んできました。
文学部では、学生の皆さんにそうしたスペイン語圏の文化や歴史にアクセスするすべを提供すべく、総合的なコミュニケーション能力をバランスよく身につけられるスペイン語教育を行なっています。専攻分野との関係では、西洋史、日本史(キリシタン史)、東洋史(イスラーム史)、西洋美術史、英米文学(アメリカ文学)などを学ぼうとする場合、スペイン語の知識を活かすことが期待できます。
また、これだけ広大な地域で多くの人に使われている言語なので、スペイン語を役立てられる場面は、観光、芸術、スポーツ、ビジネス、外交など、枚挙にいとまがありません。現代の世界において、話者数を増やし続けるスペイン語の重要性はますます高まっており、学んでおいて損することは絶対にないでしょう。
スペイン語はこんなあなたにおすすめです。
文学部のスペイン語では、日本人とネイティブスピーカーの複数の教員が授業を分担することにより、「読む・書く・聞く・話す」という総合的なコミュニケーション能力をバランスよく身につけてもらうことを目標としています。
文学部のスペイン語の大きな特徴は、通常25名以下の少人数クラスで、教員の丁寧な指導のもと、豊富な練習問題やアクティビティを通じてじっくりと文法を学び、会話力を身につけられることです。復習や質疑応答の時間もしっかり設け、学生が自分の理解を確かめながら学習を進めていけるよう工夫しています。
スペイン語はローマ字読みに近いため、日本人にとって発音しやすい言語です。文法も、ルールがきわめて明快なので、英文法の基本を押さえていればさほど難しくはありません。ただし、どんな言語も一から学ぶのはかなりの努力を要することで、単語はもちろん、日本語話者には馴染みのない名詞の性や動詞の活用など、覚えるべきことはたくさんあります。効率的に覚えるためのコツなど、授業で随時紹介しますので、頑張って取り組んでくださいね。
3年次以降は、スペイン語を学び続けるための「スペイン語中級」、スペインおよびラテンアメリカの文学、美術、映画といった幅広い文化を扱う「スペイン語圏文化研究」などを履修することができます。
スペイン語の検定試験には、日本スペイン協会が実施するスペイン語技能検定と、スペイン 国営の文化機関であるインスティトゥト・セルバンテスが実施するDELEがあります。2年次の終わりにスペイン語技能検定4級〜3級、DELEのB1〜B2レベルを目指すとよいでしょう。
文学部にはスペイン語担当の専任教員として、スペイン語圏の文学・文化(バスク語文学)を専門とする助教が1人、スペイン美術史を専門とする有期助教が1人います。詳しくは、以下のリンク先の教員紹介を参照してください。
この2名に加え、ベテランの非常勤講師が約10名で、皆さんのスペイン語学習を支えます。ネイティブスピーカーの教員は、スペイン出身者が多いですが、アルゼンチンなどラテンアメリカの国の出身者もいます。
スペイン語圏への語学研修や留学、スペイン語検定の受験などに関心のある人は、ぜひ担当教員に相談してください。